MEGA BIGに当選した(No.3)
今日は体調が悪いと言って、急きょ会社を休むことにした。
もう正直仕事どころではない。
この1日をどう過ごすか一晩中考えた。というか、勝手にあれこれ頭に思い浮かぶものだから、寝れなかったのだ。
少し、頭はぼーっとするが、テンションは高いのでしんどくはない。
今日はやることがいっぱいある。
実は昨日銀行のHPで、他の銀行へ当選金を振り分けた。
でも現金が欲しいので、銀行に行って、500万円をおろすことにした。
500万円の使い道はこうだ。
1.いつも行っている神社・お寺に200万円の寄付
2.unescoに200万円の寄付
3.残り100万円は思いついたものに遣う
例えば、高級ワインの購入、高級中華・フランス料理、焼き肉、バー、クラブ。
あと、借金が500万円あるので、それを夢の一括返済。
そう。合計1,000万円はまず思い切って使うことにした。
金の使い方を覚えるのも重要だと自分に言い聞かせ、無駄遣いではないことにした。
朝9時、銀行に行って、窓口で緊張しながら引き出しを行った。
窓口でお金を引き出すなんて、ATMが普及するより前以来だから、子供の頃以来だろうか。
窓口の人から名前を呼ばれ、話を聞くと、高額引き出しのため、別部屋に案内するということだった。いや、噂には聞いていたが本当に存在するとは。。。
もしかしたら高額引き出しなので、無理と言われるかと思ったが、そこは意外と大丈夫だった。
現金500万。いや、けっこうな量だ。持ってきたカバンに現金を詰め込み部屋を出る。
緊張するし、周囲の目がとても気になる。まるでみんなが俺が大金を持っていることを知っているようにさえ感じる。
いそいそと銀行を出て、とりあえず自分の車に戻ったところで俺は思わず一息ついた。
(続く)
MEGA BIGに当選した(No.2)
今までもし宝くじに当選したら何に使おうか、妄想してきた。
- 都内のタワーマンションに住む
- 高級車を買う
- 夜の街で豪遊する
- 海外の高級リゾートに行く
- 仕事を辞める
今の俺には今まで夢のように思っていたことが現実の選択肢として目の前にある。
さて、何から始めようか。
とりあえず、俺には借金がある。それを夢の一括返済しよう。
3つの金融機関から借りている合計500万円ほどの借金を返さなくては。
いや、その前にお礼参りに行こう。思考が行ったり来たりする。
こんな特別なラッキーがあったからには、何かに還元せずにはいられない。
何もしなければきっとその反対のとんでもないことが起きてしまう。
そう考えると、すぐに何か行動に起こさなくてはいけない気持ちになってきた。
とりあえず、明日は会社を休んで、銀行に行こう。
銀行に行って、現金を下ろし、いつも初詣や何かとお参りに行っている神社やお寺に寄付しに行こう。
あとは、unicefの募金に応募しよう。
そうだ、一つの口座に高額な残高があるのはリスクだから、銀行に行ったついでに、他に持っている口座にお金を振り込み、資産を分散しよう。
何に使うかというより、とりあえず、どう処理するか。みたいなことを考えてカフェを出た。(やっぱり俺はつくづく凡人だと思う・・・)
(つづく)
MEGA BIGに当選した(No.1)
何も特別なことが無い、いたって普通の1日のはずだった。
手持ちの現金が少なくなったので、コンビニで預金から現金を引き出そうと、ATMを使用した。
その時を俺は目を疑った。
いや、一瞬で何が起きたかを理解し、大声を上げたい気持ちを抑え、必死で冷静を装うとした。
MEGA BIG 12億円が当選したのだ。
預金額が一瞬で理解できないくらいの桁になっていた。
ただ分かったのは、一番左の桁が12ということ。
ドキドキする気持ちと、何をしてよいのか分からなくなり、とりあえずコンビニATMで引き出せる限度額20万円を引き出した。
本当に20万出てくるのだろうか。何かの間違いではないだろうか。
と疑いながら、ATMが紙幣の数を数える機械音に耳を澄ませていると、しっかり20万引き出すことができた。
コンビニを出て、周囲を見渡しながら、人目のつかないところに駆け込み、改めて20万を確認した。
「やべえぞ。どうしよう。」
今俺の人生が確実に変わったことを、20万円を眺めながら徐々に実感し始めた。
何しようか。どうすればいい?
落ち着かないまま、近くのカフェに入り、どうしようか俺は考えることにした。
店員にブレンドコーヒーを頼み、改めてATMの明細書を確認した。
桁数をひとつづつ何度も確認した。
確かに12憶入金されている。
ネットバンクからのメールを確認すると、MEGA BIGに当選した。というメールが届いていた。
すぐにネットバンクのマイページを確認し、当選結果を確認した。
1等12憶が当選している。
何かのドッキリかな。いや、一般人の俺をだましても誰も面白くない。そんなはずはない。とありもしないことに色々と頭を巡らせる。
コーヒーを飲みながら、どうやらネットバンクで定期購入していたMEGA BIGの一等が当選したらしいということを改めて冷静に理解し始めた。
俺は自然とこの12憶を何に使おうかと考え始めた。。。
(続きは次回)